西條奈加さんの小説「猫の傀儡」を読みました
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日本の小説をよく読みます。気に入った作家さんができると、作品を一気に読みます。
最近は、西條奈加さんの小説を読んでいます。タイトルに惹かれて、「猫の傀儡」という小説を読みました。
表紙は歌川国芳の絵
表紙は歌川国芳「たとゑ尽の内」が使われています。猫にまつわることわざや言葉が、擬人化された猫さんたちを使ってコミカルなタッチで描かれています。
>>>海洋堂の「カプセルQミュージアム 歌川国芳 猫の立体浮世絵美術館」にもなっています。
江戸時代の神田米町が舞台で、猫たちは猫町と呼んでいます。
主人公は2歳のオスの白黒猫のミスジです。額に黒の筋が三本入っているので三筋というそうです。
猫のために働く傀儡
ミスジは、人を操って猫のために働かせる傀儡師(くぐつし)に就任します。
傀儡になる人間は、猫を愛していて暇であることが条件です。
壱、とにかく暇で、弐、察しがよく、参、何にでも興を示し、肆、猫が好き。
ミスジの傀儡は売れない狂言作者の阿次郎です。
ミスジは人間の言葉を話せないし、阿次郎も猫の言葉がわからないのですが、意思疎通が出来て、謎を解決していきます。
猫さんの習性も
ミスジの活躍が描かれると同時に、猫さんの習性も書かれています。
猫さんたちは夜目は利くけど目が悪いとか、しっぽをゆったりふるのは機嫌がいいときだ、など。
犬は嬉しい時に盛んに尾をふるが、猫は違う。しきりに尾が動くのは、嫌がっているか怒っているかのどちらかだ。
ただしゆったりとふるのは、逆に機嫌がいいときだ。
猫が人間と暮らす上で鳴くようになったというのも納得できます。
猫はもともと、口ではしゃべらない。眼差しや尻尾、気配なぞで語る生き物だ。色々な声音で鳴くようになったのは、長いこと人の傍にいて、声を発しないと伝わらないと学んだからだ。
猫さんにとって、自分たちが快適に暮らすために、人間をきちんとしつけるのも大事ですよね。自分の要求を通すのは、うちの猫たちも得意です。
>>>ニャンとの思い出――『猫の傀儡』著者新刊エッセイ 西條奈加
私も、猫さんたちの傀儡となれるよう精進していきたいです。
レクタングル大
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